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心の病気の一つに強迫性障害というものがあります。自分では、それが強迫性障害という病気なのだと気づかずに生活を送っている方も多いようです。しかし、症状が悪化していくと、普通の生活を送ることが難しくなってきます。では、強迫性障害とはどんな病気なのか、どのように治療していけばいいのかについてまとめてみました。自分や身の回りに当てはまる人がいないでしょうか。もしいたら、しっかりサポートをしていかなければなりません。強迫性障害の病気について理解していきましょう。

強迫性障害とはどんな病気?

強迫性障害とは不安障害の一つで、ある特定のことにこだわりが強く、しつこく行動したり、確認をしたりしてしまう病気です。代表的なのが「不潔恐怖、洗浄」です。手などが汚れているように感じて、何度も何度も必要以上に洗い、肌荒れするほど消毒をする人がいます。中には、洗濯や入浴を何度も繰り返したりもします。

他にも「確認行為」というものもあり、鍵をかけたか、戸締りをしたか、ガスの消し忘れはないか、などを必要以上に確認をします。自分ではただの心配性などと思っていて、病気であることに気づかない場合も多いです。しかし、その心配が強すぎて、生活に支障をきたすほどになると、強迫性障害の疑いがあります。

また、こだわりが強く、思い通りにしないと気がすまない「儀式行為」という症状もあります。家事や仕事などを毎回決まった順序で行わないと気が済まなかったり、正しく行わないことが怖いと思ってしまったりするという心配があるようです。しかし、生活していく上では、予期せぬ出来事もありますし、周りの人に合わせなければならないこともあります。そんなときにも、強迫性障害になっていると臨機応変に行動することができません。自分の順序を崩されるとパニックになってしまうのです。

さらに、自らの行動だけでなく、環境に対するこだわりが強い人もいます。物の配置や対称性などにこだわりがあり、少しでもずれていると気になり、不安になって仕方がない状態になってしまいます。数字にこだわりを持つ人もおり。単に自分のラッキーナンバーを意識したりする程度ではなく、その数字でなければ不安で何も手がつけられないほどの強いこだわりを持ってしまうようです。

以上のようなこだわり、不安というのは、多少は誰でも持っているものなのかもしれません。しかし、その不安やこだわりが強すぎて生活に影響を及ぼすようになると、病院での治療が必要になってきます。不安やこだわりのあまり、他のことができなくなってしまったり、周りに迷惑をかけてしまったり、心身が疲れてしまったりしたら、一度病院で受診をして調べてみることをおすすめします。

強迫性障害の具体的な治療法

薬 

強迫性障害はきちんと治療をすれば、治すことができます。まずは心療内科や精神科を受診して、診断をしてもらいましょう。

治療法としては、最初に薬物療法を行い、強迫症状や不安、うつ状態を緩和させるために抗うつ薬(SSRI)を用います。薬を投与することで脳内の神経伝達物質であるセロトニンの量を調整し、不安感を抑えられるようになるのです。強迫性障害の場合、うつ病よりも薬の服用量が多く、より長い期間での服用が必要になってきます。初めは少ない量から服用を始め、医師と相談をして様子を見ながら、徐々に薬の量を増やしていきます。薬を飲むことによって体調に悪影響はないか、何かあったら逐一医師に相談をしましょう。SSRIは副作用が少ない薬とされていますが、人によって吐き気が出たり、さらに不安感が強まったりする場合もあるのできちんと医師に伝えてください。

そして、薬の服用により病状が落ち着いてきたら、認知行動療法も取り入れます。強迫性障害の場合は、「曝露反応妨害法」というものを行います。これまでに自分が強迫症状にあったことを乗り越えるために、そのことを我慢して行うというものです。例えば、「不潔恐怖、洗浄」の症状があった人は、あえて汚いと感じるものを触った後手を洗わずに我慢をします。「確認行為」で、家の戸締りが心配で出かけられなかった人は、一度家を出たら確認に戻るのを辞めて出かけさせるようにします。このような訓練を続けていき、不安を弱め、日常生活が送れるようにするのです。

また、医師とともに行う治療のほかに、自らでも意識すべきことがあります。それは、ストレスを溜めないようにして、生活の中で休息時間を設けることです。強迫症状が出た場合に、焦って行動せずに一呼吸おいて落ち着き、心を休めるようにすると症状が改善されていきます。病気についてしっかり理解し、自分のせいだと責めないようにしましょう。自分を責めることによりさらにストレスが溜まり、病状が悪化してしまう可能性があります。医師を信頼し、常に自分の気持ちや行動について気がかりなことは相談をする習慣をつけておきましょう。

周りのサポートが、症状の改善に役立つ

家族 サポート 暖かさ 協力

強迫性障害の方が家族にいる場合、その家族も巻き込まれていたというケースが多いです。皆さんの中には、誰かに手を洗うことや戸締りを確認することなどを強要されてしまい、困っていた方もいらっしゃるかもしれません。ただ周りの人が、病気について理解しサポートしていくことが強迫性障害を治すうえで一番大切なことなのです。特に家族の方だと疲れているでしょうが、できる限りのサポートを行うことで、より早く病気を快方へ向かわせることができます。病気についての理解を深めるためにも、できる限り通院への付き添いを行いましょう。そして、今どんな状態なのか、どう対応すればいいのかを知ってください。

自らが強迫性障害ではない場合、「なぜ、おかしな習慣を繰り返すのか。簡単に辞められるのではないか。」と思いがちです。しかし、強迫性障害などの病気は簡単には治らないことをしっかり理解した上で接しましょう。家族の方がサポートをする場合は、仕方なく行動に付き合うのではなく適度な距離を開けて付き合うことが大事です。無理に付き合ってしまうと、その場では落ち着くかもしれませんが、家族が巻き込まれていくことで、その行動が肯定されて、さらにエスカレートしてしまう傾向があるためです。病気に関して理解しつつ、遠くから見守るようなイメージで付き合っていくと、本人の回復率がぐんと上がるようです。

また、薬物療法を続けていく中で、自分で薬の調整をしたり、飲み忘れてしまったりすることは控えるようにしてください。したがって、薬の服用状況に関しても常に意識しておきましょう。怪我や風邪とは違い、強迫性障害は長期間での治療になるので、励ましたりストレスが軽減できるように努めたりと、しっかりと治療が続けられる環境を作っていきましょう。その際、焦らずにゆっくり行うということを心に留めておいてください。

強迫性障害の改善に向けて急に大きな変化がなくても、少しずつでもよくなってきているところがあれば、声をかけて褒めてみましょう。そうすることで、患者自身、治療を続けていくことの原動力になります。ただし、「もっとがんばろう」という言葉はストレスになってしまうのでかけないようにしましょう。医師と協力しつつ家族がサポートをしてあげられると、患者も安心して治療が進められるのです。

強迫性障害の場合、潔癖症や心配性な性格なのかと、初めは病気に気がつかない場合も多いです。しかし、強迫性障害の病状がエスカレートしていくと、通学・通勤に支障をきたしたり、日常生活が正常に送れなくなってきたりしてしまいます。病状はどんどんエスカレートしていきますので、もし強迫性障害かもしれないと感じたら、早めに心療内科や精神科に相談しましょう。

また、家族が強迫性障害の疑いがあるときも同様です。何となく家族の行動に付き合っていて、その場をおさめているのでは、病状はエスカレートしていく一方です。家族がしっかりサポートしながら、薬物療法や認知行動療法といった強迫性障害のための治療を行いましょう。長期間の治療になりますが、焦らずゆっくり進めていくことが大切です。

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