
現代社会はとてもストレスがたくさんあります。
私たちは日々ストレスとともに共存している生活を送っています。皆さんもそうかと思います。
おそらく昔からストレスはあったと思いますけれども、現代社会のストレスのレベルは昔のストレスのレベルとは違ってきていると思います。
私が昔のストレスレベルと違うと思うのは、例えば情報量の多さなどにより私たちがくださないといけない決断の多さなどがあるのではないでしょうか。
長時間労働に関しては、少しずつ改善してきているかもしれませんけれども、まだまだ多くの企業が改善できていないというのが現状だと思います。
海外に比べて日本人の長時間労働はとても長いです。そして日本人の有給取得率もとても低いです。結果として仕事中の休みもとても短くなってしまっているので、十分に体と心を回復させるためのリカバリーの時間が少ないのではないでしょうか。
例えばドイツでは、3週間の有給は当たり前です。3週間までなくても1週間ぐらい休めれば、心と体はとてもリフレッシュしています。
日本では長時間労働が当たり前ですので、せめて有給取得率がちゃんと増えればこの1週間ぐらいは皆さん休めるのではないでしょうか。
もしも1週間が無理なら、せめて残業の時間を減らすなどの工夫をしてとにかくオーバーワークを避けないといけなければならないと思います。
人間は機械ではありません無理をしてしまえば壊れてしまいます。そして、これからストレス状態が進むとどうなるか考えてみてみたいと思います。
ストレスが与える体への影響とは
初期のストレス状態は、例えば手足の冷え、頭痛、目の疲れ、立ちくらみ、肩こり、背中や腰の張り、朝気持ちよく起きられない、などの症状から始まります。
ここからさらに状態が進み慢性ストレス状態になってくると、体に疲れが溜まっているので免疫状態も下がり、例えば風邪をひきやすくなる、急に息が苦しくなる、体重の減少、仕事や勉強への意欲がなくなる、 睡眠の質が悪くなるなどいわば体が壊れやすくなってしまいます。
特に夜眠れなくなるというのも1つで、寝付きが悪い、夜中に起きてしまう、朝早く起きてしまうなど体の疲れが取れていないと感じてしまって当たり前の状態となりつつあります。
またこのように、睡眠の質が下がってしまっては日中もすっきり働けず、気分がだんだん重くなってくるのではないでしょうか。初期のようなストレスの状態は、そんなに珍しいことではないと思います。
また一時的に睡眠の質が下がってしまうのも、もしかしたらあるかもしれません。このような時に少し気を使い、生活の中で休むことを取り入れてストレスの状態を軽減させれば、まだ体調悪くならずに済むと思います。
夜なんとなく眠り辛くなってきた、首が凝り重たい、意欲が低下してきたなと思ったら少しでも体を休ませましょう。
このようなプチ不調、東洋医学では不定愁訴と言いますけれども、このような状態は病気の一歩手前と考え、 体を大事にすることが、ストレス状態が進まないようにするためには大事だと思います。
ストレスを感じる苦しさは初期と慢性期では大きい差があると考えられます。初期で思われるストレスの状態は、我慢はできたとしても適切な対処をすればストレス状態が進まないで済みます。
しかし慢性のストレスの場合は、回復するのに少し時間がかかってしまうかもしれません。そして、第一段階のストレスの状態に進んでしまう確率が強いのです。
第一段階のストレスの状態は体がきしむ状態です。ストレスによる影響はその人の体の弱い部分に現れる傾向があります。体がきしむという状態で最も象徴的なのは首こりです。筋肉のコリはストレスを感じているというセンサーでもあります。
また、喘息やアトピーなど免疫が低下するにつれ、ストレスがじわじわと身体にも影響を与えてきているのです。体の状態が悪くなり、自律神経にも影響が出てきて、そして不安や呼吸困難の症状が出たりすることもあるかもしれません。そして、さらにひどくなると、第二段階の心が悲鳴を上げてしまう、という状態になってしまいます。
この段階ではメンタルに不調が生じた場合、突然泣いてしまうなどという状態が起きてしまいます。たとえば、仕事中や帰宅途中ふと涙が溢れ始めて止まらなくなってしまうのです。
心のあげる声のない涙とも言われています。その涙は悔しさ、無念さ、情けなさ、怒り、絶望、見捨てられ感など様々な想いが込められていると推測されます。もしかしたら私たちが普段押し殺してる気持ちがこの涙に出ているのかもしれません。
体は涙を流すことで気持ちのコントロールをしようとしているのかもしれません。
ストレス状態は周囲の事実がどうであれ、人を孤立や無気力化にするだけでなく、絶望させてしまうのです。第一段階や第二段階までは比較的治療することが良いとされていますが、第3段階であるバーンアウトサインに進んでしまうと大変です。
ストレスの第3段階は上記にあるように、バーンアウトサインと言われております。これは、悲しみのない涙、ほとばしりに象徴される心の悲鳴が聞こえてしまう、バーンアウトつまり燃え尽き症候群の一歩手前まで来てしまっていることをいいます。
この燃え尽き症候群の疲労感はただの疲労感ではありません。本当に心と体が疲労しきってしまっているのです。極度の身体疲労と感情の枯渇を表す症候群である、というふうに専門家も表現しております。
温かい心を持った人間が、人を人と思わなくなってしまったり、仕事へのやりがいが低下してしまったり、気力がなくなってしまったりということが起きてしまいます。
その状態があまりにも強くなると消耗状態に陥った過酷な体験が、一種の心的外傷となって回復を遅らせ、再び以前のモチベーションを取り戻せないということもあるかもしれません。
このバーンアウトからそのまま鬱状態まで進むと、まず食欲と睡眠に代表される私たちの日常の生活の基盤が乱れてきます。不眠が続いたり、眠気に苦しむ時間があっても寝付けなかったりなど睡眠が乱れてしまいます。
全身のだるさ、休んでも抜けない重い疲労感、首や肩や背中のコリがあり、頭が重たい、気分が重い、食欲がないなど全般的に生活に不調が生じます。感情的には気持ちが沈んで鬱状態がひどくなります。
意欲も低下し、全てが億劫になり、毎日何気なくできていたことができなくなってしまいます。そこでまた自分に対して自信がなくなり、もう自分はダメだと思ってしまう方向に走ってしまう傾向に陥ってしまいます。
このような場合は、無理をせず専門家に診断をしてもらって、必要があれば薬を飲み、心と体の回復のために仕事を休んだりすることが重要です。
自分はまだまだできると過信して頑張りすぎることは、結果として自分の心と体の健康を壊してしまい、回復するまでに長い時間が必要になってしまう場合があるかもしれません。
頑張ることばかりが才能ではないですので、ぜひ明日も才能も開花させてみてください。
休むことはそんなに難しいことではありません、
仕事を休めないのでしたら、せめて睡眠時間をなるべく確保する努力から始めてみるのも第一歩かもしれません。夜中にやっていたパソコンやゲームを止めたり、ビデオを見るのをやめたり、とにかく睡眠を本当に健康のために、なるべく確保するところから始めるだけでもストレス状態の緩和の小さな一本になると思います。
記事 メンタルヘルスコンディショナー・クラウディア マーツ
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