ココロとカラダが元気になるマインドフルネスとは

「日々ハッピーな気持ちで過ごしたい」、「睡眠の質を上げたい」、「ストレス軽減したい」、「健康的なダイエットしたい」、「仕事で生産性を上げたい」、「メンタルを強くしたい」、「イライラ、モヤモヤをなくしたい」という方へマインドフルネスの健康法がオススメです。

マインドフルネスとは 欧米から逆輸入 研究と効果について なぜ健康によいのか? マインドフルネス・エクササイズ

ココロとカラダが元気になるマインドフルネスとは

マインドフルネスは、仕事、人間関係、ダイエット、医療、スポーツ、家事、子育て、教育リーダーシップなどあらゆる場面で有効であると注目されているキーワードです。
アメリカで流行し、数年前に日本へ入ってきたマインドフルネスですが、テレビ番組や雑誌などメディアで取り上げられ、書店では入門書、ビジネスリーダー向けや子育て中のお母さん向けなどさまざまなマインドフルネスに関連する書籍を目にするようになりました。
マインドフルネスとは「今、この瞬間に注意を向け、客観的で良いも悪いも判断しない」心の状態のことを指します。

「今、ここ」に気づきがあるマインドフルネスの反対は、マインドレスネスといい、気分は散漫で集中力がなく「心ここにあらず」の状態です。私達はマインドレスネスな状態で過ごしていることが多く、そのことでココロやカラダに不調をもたらしたり、集中力が低下し失敗やミスを招くなど仕事の生産性が落ちる要因になっています。瞑想のエクササイズによってマインドレスネスな状態から、マインドフルネスの心の状態へ戻すことできます。マインドフルネスのエクササイズは、呼吸法、食べる、書く、歩く、聞くエクササイズなど、どなたでもどこでもいつでも実践できるシンプルなココロとカラダを整える健康法です。マインドフルネスの瞑想は、私達日本人がイメージする「瞑想」とは異なり、西洋の心理学に東洋の仏教の要素を融合させた瞑想の一種(注1)です。

科学的な研究をベースに宗教色を排除しデザインされています。
お坊さんがお寺で行っている修行や座禅、スピリチュアルなことはことでもありません。
禅の坐禅(座禅)やヨガ(YOGA)も意訳すると瞑想なり、マインドフルネスも瞑想と意訳されますが厳密には区別されています。例えば、ヨガに「猫のポーズ」「戦士のポーズ」など形があるようにマインドフルネスの瞑想にも呼吸法や食べる瞑想など形や技法があります。マインドフルネスのエクササイズは欧米で心を整える脳のトレーニングと言われています。トレーニングといっても脳を休ませるトレーニングですので、疲れるようなトレーニングではありません。
マインドフルネスのトレーニングはいつでもどこでもできる簡単な健康法です。

(注1)瞑想には禅(坐禅)、Yoga、サマタ瞑想、ヴィッパサナー瞑想、コンパッション瞑想、呼吸法、ボディースキャンなどさまざまな瞑想法があり、マインドフルネス瞑想はそれらの要素を取り入れています。

欧米から逆輸入されたマインドフルネス

マインドフルネスはお釈迦様の悟りの瞑想が起源とされ、1970年代に生物学者で心理学者でもあるジョン・カバットジンによって癌患者などの慢性的な痛み緩和とストレスの低減のために「マインドフルネス・ストレス低減法(注2)」が開発されました。

ジョン・カバットジンによって医療の現場に瞑想を取り入れたのが、マインドフルネスの始まりとされています。その後、マインドフルネス認知療法(注3)としてうつ病患者の治療など臨床心理学へ応用され、20年ほど前からポジティブ心理学(注4)で「幸福度を向上させる」として実践されるようになりました。

現在のように、マインドフルネスが一般に広がったのは、米グーグルの社員研修プログラムがきっかけと言われています。
米グーグル社は、業績が悪くなった原因は従業員の生産性が下がったことだと気づき、マインドフルネスを取り入れた社内向け能力プログラム「サーチ・インサイド・ユアセルフ」を開発しました(注5)
その結果、従業員のストレス軽減、脳の活性化、チームワークや生産性の向上、創造性の発揮など、さまざまな効果があり、業績が回復と言われています。そして、インテルやフェイスブック、アップル社など次々と社員研修に取り入れ、世界中に広まり、日本企業でも「健康経営」の一環としてマインドフルネスを取り入れた社員研修が行われるようになりました。

マインドフルネスは病院で治療を受けている人のためだけでなく、ビジネスパーソンにも受け入れられたことで広まったと言われています。
近年、欧米では教育プログラムとして幼稚園などでもマインドフルネスのエクササイズを取り入れていています。その結果、園児が落ち着くようになり、集中力が向上し、いじめや喧嘩が減ったなど効果があることがわかっています。マインドフルネスの瞑想は日本人に馴染みがある仏教や禅が欧米へ輸出され、大人から子供までできる健康法として日本へ逆輸入されました。

(注2)マインドフルネス・ストレス低減法(Wikipediaより)
(注3)マインドフルネス認知療法(うつ病の改善)(Wikipediaより)

(注4)ポジティブ心理学「ポジティブ心理学とは」

ポジティブ心理学とは

(注5)サーチ・インサイド・ユアセルフ(グーグル社能力開発プログラム)

マインドフルネスの研究と効果について

欧米では医学や脳科学、心理学などのさまざまな分野でマインドフルネスや瞑想の研究が行われています。特に、マインドフルネス・ストレス低減法を開発した心理学者のジョン・カバッドジン博士は、さまざまな研究を行っています。「ストレスや痛みの軽減」「光化学治療を受けている皮膚病の乾癬(かんせん)患者が通常の3倍の速さで改善」「うつ病の改善」「更年期障害の改善」「免疫力の向上」など研究結果があります。
インフルエンザの予防接種をした人の調査では、8週間マインドフルネスプログラムを行った被験者達はインフルエンザの抗体が増えたというデータがあります。脳科学の分野では、脳波の計測や脳のMRIの検査で、マインドフルネス瞑想は脳の構造そのものを変えてしまうということがわかりました。8週間のマインドフルネスプログラムを受けた被験者達とまったくマインドフルネス瞑想をしなかった被験者達を研究し、プログラムを受ける前後に脳MRIを撮影した結果、プログラムを受けた被験者達の脳の記憶、感情、思いやりなど関連している海馬と呼ばれる部位にある灰白質の容積が密集して増大したことがわかりました。アルツハイマーの患者はこの部位が減少していることがわかっており、マインドフルネスは認知症の予防になると言われています。

・自律神経が整う(「睡眠の質の向上」「免疫力UP」「ホルモンバランスが整う」「イライラが落ち着く」「うつ病やパニック障害の予防」「更年期障害の改善」)
5日間の瞑想トレーニングを実地したところ、副交感神経の活動が増し、身体を落ち着いた状態に保ったというデータがあります。また、瞑想をすると心の安定や安らぎに関係するセロトニンやオキシトシンなどの神経伝物質が脳内で増えるということがわかっております。

・ネガティブな感情の縮小
「未来の不安」、「過去の後悔」、「自己嫌悪」など過ぎてしまった過去や起こるか分からない未来のことに囚われている思考や心を、平和な今この瞬間に注意を向けることで排除できます。疲れた、イラつく、つらいなどのネガティブな感情を認識する脳の偏桃体の活性化が減少し、逆にポジティブな感情と結びついている脳の部位が活性化という研究結果があります。

・ポジティブな感情が拡張し幸福度がUP
良い気分でいる時間が増えることで脳が変化し、幸福度が向上します。ポジティブ心理学ではマインドフルネスは幸福度をUPするといっています。

・集中力UP、記憶力UPし、仕事などの生産性が向上する。
心理学者ケリー・マクゴニガル博士(注6)の研究では、瞑想の実践をたった3時間行っただけで、注意力と自制心が向上するという結果が見られ、脳に変化が現れたそうです。瞑想をはじめた人の脳は衝動を抑えたり、気が散る物を無視したり、集中力を持続される脳の重要な領域の神経間の連絡が増加していた。禁煙、減量、薬物やアルコール依存症への対策にも効果があることがわかりました。

・思考や感情のコントロールができるようになる。
マインドフルネスのエクササイズが習慣化されるとメタ認知力がつきます。自分自身を客観的にとらえることができるようになり、感情に振り回されず、物事に対して冷静に判断できるようになります。またリーダーシップが取れるようになります。

その他、自己肯定感や自己効力感の向上、人間関係や親子関係の改善、いじめ防止に効果があり、反抗期の子供の行動が改善し、親子の関係や親の自信が改善したという報告あるそうです。神経が高ぶりやすいというHSP(ハイリ―センシティブパーソン:とても敏感な人)にとっても
マインドフルネスは有効であると言われています。
(注6)心理学者ケリー・マクゴニガル(wikipediaより)

マインドフルネスはなぜ健康によいのか?

マインドフルネスの心の状態は健全な心の状態であり、本来の力を発揮できるようになるといいます。しかし、私達は同じ行動を繰り返し、いつの間にか自動操縦モードで、マインドフルネスの逆の状態で日々過ごしています。例えば、慣れているコツコツ作業や仕事や掃除をしている時に、「夕飯は何を食べよう」と考えたり、「もっと別の言い方(方法)があったかもしれない」など過去の後悔を思い起したり、起こるかわからない未来の不安に思いを巡らせたり、その時の仕事や行動とは関係のないことを繰り返し考えていることはありませんか?
脳は空白を嫌うので、人は常に頭の中でおしゃべりをしています。
人は1日5万回思考していると言われ、その9割は同じことを繰り返しているそうです。
頭の中のおしゃべりは半分以上が無駄なおしゃべりということです。そして、人は無意識下でネガティブなことを思考すると言います。それはネガティブな感情は「死」から身を守るために備わった防衛本能で、未来の災難を避けることが心の役割だからです。しかし、過去や未来のこと考えている時は、「今ここ」に注意がなく、「心ここにあらず」の状態ですので、災難や失敗の原因となります。必要以上に過ぎてしまったことを後悔したり、起こるか分からないことをずっと考えていると脳は疲れてしまいます。
人と会話している時、話しをうわの空で聞いたり、仕事をしながら、仕事とは関係のないことを考えている時も、食事しながらスマートフォンでインターネットを見たりSNSすることも「心ここにあらず」でマインドレスネスな状態です。脳はあらゆる刺激に無意識に反応(思考)していますので、インターネットやテレビなどから普段何気なく得ている情報にも脳は反応し刺激を受けています。現代社会はインターネットやスマートフォンの普及により情報があふれ、人間関係は複雑化し、多くの人が様々なストレスを受けやすい社会になりました。私達は日常の中でマインドフルネスな状態になっていることもありますが、圧倒的にマインドレスネスで日々生活しています。
マインドフルネスは、「心ここにあらず」の状態から「今、ここ」に心を切り替えるスイッチの役割があります。
心を「今ここ」に切り替えることが習慣化されると、マインドフルネスの状態で過ごす時間が増えます。マインドフルネスを意識して生活すると自動操縦モードの時間(ながら行動)が減ります。すると記憶力、集中力などを司る脳に血液が周り活性化するので生産性があがるといいます。脳がすっきりするとココロとカラダが元気になります。マインドフルネスはストレス社会と言われている現代にマッチした健康法と言えるでしょう。

子供もシニアできるマインドフルネス・エクササイズ

マインドフルネスのエクササイズは、子供も高齢者も実践できるココロとカラダを整える健康法です。雑念を排除し「0」になる難しい瞑想ではなく「1」になる瞑想です。「1」になるというのは、呼吸や歩く、食べる、見るなど、今している1つのこと(動作)に注意を向ける瞑想です。
マインドフルネスのエクササイズは、今この瞬間の動作(呼吸など)に注意を向けます。そして注意の対象を客観的に観察します。少し経つと注意がそれ、心がさまよい出し、頭の中でおしゃべりが始まることでしょう。頭の中のおしゃべりが始まったらそれに気づき、再び注意を「今ここ」に戻します。呼吸に注意を向け、毎日2分から始めてみましょう。慣れてきたら3分、5分、10分くらいまで増やしていき習慣化します。
マインドフルネスはエクササイズ直後にリフレッシュできたり、集中力が向上するなど効果がありますが、毎日エクササイズを行うことで本来の効果が得られます。数カ月継続すると生活の質が良い方へ大きく変化したことを感じるでしょう。
そして、そこまで行くとやらずにはいられなくなり、自然に習慣化され、さまざまな効果を実感できるようになるでしょう。マインドフルネスの練習法については「マインドフルネス実践法」をご覧ください。

参考書籍
「サーチ・インサイド・ユアセルフ」著チャディー・メン・タン(訳:柴田裕之)
「たった一呼吸から幸せになれる・ジョイ・オンデマンド」著者チャディー・メン・タン(訳:高橋則明)
「マインドフルネス・ストレス低減法」著ジョン・ガバットジン(訳:青木豊)
「スタンフォード大学マインドフルネス」著:スティーヴン・マーフィ重松/坂井純子
「禅マインド・ビギナーズマインド」著:鈴木俊隆
「最高の休息法」著:久賀谷亮

メンタルヘルスコンディショナー・高橋晶子

高橋 晶子

高橋 晶子メンタルヘルスコンディショナー

投稿者プロフィール

株式会社COKIA代表(健康、経営、生活関連のコンサルティング事業)、マインドフルネストレーナー

19歳の時、難病を発症し生活が一変。
24時間点滴、絶食という入院生活を経験し、痛みがないこと、食事ができること、歩いて移動ができることなど日常あたりまえのことに幸せを感じ健康の有難さを実感する。

海外生活(オーストラリアとカナダ)がきっかけとなり持病が好転。
ボランティア(老人ホームや障がい者の施設)、レースクイーン、バックパッカー、ファームステイ(農業)、広告代理店、旅行会社、商社、IT、金融etcを経験し、ベンチャー企業に就職後、ペット事業で独立。

経験を含め、自分のためにインプットしてきたことが人の役に立っていることに喜びを感じる機会が増え、メンタルヘルスコンディショナーの資格を取得。
また、学生時代の心理学の授業では学ばなかったポジティブ心理学とマインドフルネスに出会いマインドフルネストレーナーとなる。
これまで以上にココロとカラダの健康にアンテナをはりアウトプットしていきたい。

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コメント

    • むっちゃん
    • 2019年 5月 10日

    マインドレスネスな状態の具体例がいくつか挙げられていましたが、日常生活で何気なくやっていることばかりで、如何に「今ここ」に意識が向いていないのかわかりました。これからはマインドフルネスを意識してみたいと思います。

    • 佐々木幹
      • 佐々木幹
      • 2019年 5月 10日

      むっちゃん様

      投稿ありがとうございます。
      私も高橋さんの記事に、「脳は空白を嫌うので、人は常に頭の中でおしゃべりをしています。」とあるように、私も圧倒的にマインドレスネスな生活をしていました。
      高橋さんによると1日2分とかで良いらしいので、1日2分呼吸法やってます。デジタルデトックスも意識するようになりました。

        • むっちゃん
        • 2019年 5月 14日

        返信ありがとうございます!
        呼吸法良いですね!私はSNSをすぐ確認してしまう癖があるので、そのあたりを意識してマインドフルネスを実行していきたいと思います。

        • 佐々木幹
          • 佐々木幹
          • 2019年 5月 14日

          むっちゃんさん

          こちらこそ返信ありがとうございます。
          SNSは私もそうですが、かなりの人がむっちゃんさん同様すぐ確認しているのではないですか?
          音で知らせてきますシ・・・
          私は「趣味が妄想」なぐらい雑念王なので、頭の中が常に何かおしゃべりしてます。
          最近では呼吸マインドフルネスに加えて、コーヒーマインドフルネスも始めました。

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