通常発達性障害というのは、大まかに説明すると生まれつき脳の一部に障害があり子供のときに様々なシチュエーションで発達性障害の特徴がみられることを指します。発達性障害は主に子供の時に気が付くことが多いのですが、最近では子供の時には発達性障とは気づかなかったが、大人になってから発達性障害として診断されるケースが増えているといいます。今回は発達性障害についてご紹介していきたいと思います。

診断名は3つ存在している

発達性障害は一般的に発達障害とも言われているのですが、これは診断名ではありません。診断名は3つ存在しているのですが、1つ目は自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群と言い、近年ではASDと訳されています。自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群(ASD)の主な症状として「何でも正直に言ってしまう」を挙げることができます。そのため、相手が気にしていることや言われたくないことを言ってしまい、相手を気づかぬうちに傷つけてしまうこともあります。

他にも自分の考えばかりを主張して一方的に話し続ける場合や、それとは逆に、一切無駄なおしゃべりをしなくなることもあるのです。好きなことにはとことん熱中できるけれど、嫌いなことは一切行わないようになる場合もあります。症状を見るとよくあることなので、自分も周りも自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群だと分からないケースがあるのです。このように周りから見てもわからないというのが、発達性障害の厄介なところだと言えるでしょう。

2つ目は注意欠如多動性障害という名前で、訳すとADHDになります。主な特徴は、好奇心が旺盛なことや注意力が低いこと、片付けができない場合や忘れっぽいなどがあります。他にも行動力があって活発、落ち着きがなくて元気だが、ぼーっとしていることもあるという症状です。これも周りから見ればそれほどおかしいことではなく、その人の性格だと感じてしまうことが多いため、発達性障害だと気がつかないことが多いでしょう。

3つ目は学習障害という名前で、訳すとLDになります。理解力や読解力などには優れているものの、勉強が全くできない場合や、漢字の読みや本を読むのは得意だけれど、漢字の書き取りや作文などの字を書くことが苦手というパターンもあります。文章や英単語の暗記は得意だけれど、数字だけは苦手と言った特定の科目だけ著しく苦手という場合もあります。症状が酷い場合には、文字が反転して見えてしまうこともあるといわれています。

文字が反転して見えるなどの症状が出れば、明らかにおかしいと周りも自分も気がつくでしょうが、他の症状は特に異常なことではないので、やはり気がつかない場合が多いのです。よって発達性障害だと全く気がつかずに大人になっていくことも多いと言えるでしょう。自分では特に気がつきにくいので、幼少期から親や兄弟などの周りがしっかりと見ておく必要があります。

大人の発達性障害とは

子供の頃には特に気がつかず、大人になってから発達性障害だと診断された場合には、大人の発達性障害と呼ばれます。基本的な症状は、一般的な発達障害と特に変わりはありません。しかし、大人になってからだと仕事など日常生活を送るにあたって支障をきたしてしまうこともあるので、早めに改善することが求められます。やはり子供のときと同じように、発達性障害だと気がつかないケースが多くなっているので、まずはどのような状態だったら発達性障害を疑うべきなのかを知っておくべきでしょう。

仕事場の雰囲気にいつまで経っても馴染めない場合や、毎回同じようなミス、忘れ物などをしてしまうときには注意するべきです。周りの人間は、ただたるんでいるだけ、やる気がないだけなどと思ってしまうことも多いので、自分で不安に感じたら周りに相談してみたり、専門の機関を訪れて話を聞いてみたりするのもいいでしょう。また、コミュニケーションを取ることに対して苦手だと感じる場合や、落ち着きがない場合、時間や期限、規則や約束などが守れない場合も発達性障害の可能性があります。

そのため発達性障害には衝動的に行動する場合や、整理整頓ができないという症状が出ることもあるのです。疲れてくれば誰でもこのような症状が出てしまうこともあるでしょう。しかし、発達性障害の場合には、ときどきこのような症状が出るのではなく、毎回出てしまいます。そのため、毎日のように上記の症状が出ると感じたら1人で抱え込まず、専門の機関などに相談することをおすすめいたします。

発達性障害の対処法や治療法

発達性障害に対して現在ではいろいろな対処法や治療法が存在しています。発達性障害と診断を受けたら、そのままほっとかずに専門機関による治療を受けていただくことをおすすめします。現在の発達性障害に対する対象方法や治療方法は、一般的にどのようなものが用いられているのでしょうか。まず、はじめに気になるのが、どこの診療科に行けばよいのかという点ですよね。一般的には発達性障害に対して対応を行ってくれるのは精神科や心療内科だと言われています。病院によっては発達性障害の専門外来を設けていることもありますが、どこの病院にもこのような専門外来があるわけではないので、近くの病院に発達性障害の専門外来がない場合には精神科や心療内科に行くのがよいでしょう。

また発達性障害に対して治療を行っている病院や専門機関ならどこの病院でもよいというわけではありません。病院によってはあまり信頼できない場合もあるので、評判や口コミなどをよく確認してから行くようにしましょう。次に紹介するのは主な治療法なのですが、発達性障害の場合には、大きく分けると3つの治療法を用いることが多くなっています。

1つ目は薬物療法です。ですが、薬を飲むだけで発達性障害を治療できるのかというと、正直難しいと言えるでしょう。あくまで薬物治療は、うつ病などの二次被害を予防するためや、精神状態を安定させるために用いられるのが一般的です。そのため、薬を使って発達性障害を薬のみで治療を行うといより、薬で様子を見るといった使い方をされます。もし薬を処方されただけで、他に全く対処をしてくれないような治療が行われた場合には、別の病院に移った方がよいでしょう。2つ目は生活療法と呼ばれており、カウンセラーなどの専門家が発達性障害の人に対して指導を行う場合や、治療改善のトレーニングなどが行われます。3つ目は環境調整なのですが、この方法が発達性障害の人に対して最も多く行われているといわれています。現在の環境を改善することで、うつ病などの二次災害を防ぐ目的や、症状の緩和などを目的として行われています。

現在では発達性障害の人向けの就労支援も行われているので、このような制度を利用する方法もよいでしょう。もちろん障害者手帳の発行も可能になっているので、医師やカウンセラーにいろいろと相談をすることをおすすめいたします。発達性障害に関しては、十分な治療が行われることも少ないですし、専門の医療機関も少ないといわれています。そのため、周りの人が助けてあげることも重要でしょう。子供のころから少し周りと違うけど、普通に生活をしているから問題ないといった方でも実は発達性障害であったということもあります。もし、発達性障害と診断を受けてしまったら、1人で抱えずに家族や友人、専門機関など他の人に助けを求めてみましょう。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

メンタルヘルス記事一覧

おすすめ記事

  1. パニック障害という病気を知っていますか。テレビや雑誌などで有名な人などが、過去にパニック障害にかかっ…
  2. ストレッチ
    セルフコンディションという言葉を聞いたことはありますか? selfとconditioningを組み…
  3. うつ病は、自分では気づかないうちになっていることも多い病気の一つです。自分から病気の経験を口にする人…
  4. メンタル心理カウンセラー
    心理カウンセラーという職業とは? 昨今テレビを中心に雑誌等のメディアやスマートフォンなどのアプリな…
  5. ADHDとは、発達障害の一つで注意欠陥多動性障害という意味の英語の頭文字(Att…
  6. 臨床心理
    心理学は心の動きを学ぶ学問であり、「悩み解決の糸口を見つけたい」や「自分の心の仕組みを知りたい」、「…
  7. 成長 発達
    心理学は非常に沢山の分野がありますが、その中でも発達心理学という言葉を耳にした事はありますか?発達心…
ページ上部へ戻る