メンタルトレーナーのお仕事とは

メンタルトレーナー

近年注目を集めている職業の1つにメンタルトレーナーという職業があります。
ストレス社会と言われる現代社会においては、心に問題を抱えて苦しんでいる人が多くいます。ストレスなどにより、心のバランスを崩すことで自律神経にも大きな乱れが生じ、体調にもマイナスの影響を与える場合があります。一方、ストレスは私たちの心に大きなダメージをもたらすと同時に成長のチャンスであるといえます。とはいえ、上手くいかない状況下のなかで、自分が直面したストレスをチャンスへと切り替えることは、自分自身の力では非常に難しいでしょう。このような状況下では、専門的な知識を持った人によるサポートが有効です。メンタルトレーナーはそのサポートを行う仕事です。メンタルトレーナーは具体的にどのような仕事をするのでしょうか。メンタルトレーナーになるにはどのような知識をつければよいのか、メンタルトレーナーになるにはどのようなことをすればよいのか、まだ知らないメンタルトレーナーという仕事についてご紹介いたします。

メンタルトレーナーの仕事内容

メンタルトレーナーは、心と身体の健康に支障をきたしている人々の悩みや苦しみ、ストレスなどのケア、相談者の抱えている問題を解決し、相談者が掲げた目標に導くための精神面からのサポートを行う仕事です。メンタルトレーナーはカウンセリングを通してクライエントの話を良く聞き、心の専門家としてストレスや心の負担を軽減するために物事の捉え方や考え方、行動の仕方などについて心理学的な専門的な知識に基づいて細かく指導していきます。

スポーツ選手のサポートを行うといったイメージのあるメンタルトレーナーですが、活躍の場は幅広く、一般の企業やカウンセリング施設、医療現場などでも活躍することができます。最近ではメンタルトレーニングを人材育成のプログラムに組み込む企業もあり、活躍の場については、これからまだまだ開拓しがいのある分野となっています。

メンタルトレーナーという仕事のやりがい

メンタルトレーナー
人には多かれ少なかれコンプレックスや悩みを抱えて生きています。「緊張で震えてしまう」「大切な場面になると頭が真っ白になってしまう」「怒られると一言も話せなくなってしまう」など、他の人が当たり前にできることが自分にはどうしても克服できない、そんな悩みを抱えている人も少なくありません。実際、2013年から2015年にかけて行われたストレスと健康・全国調査では、日本人の4.2%がいずれかの不安障害にかかっているという結果が出ています(川上憲人(2015)「 精神疾患の有病率等に関する大規模疫学調査研究:世界精神保健日本調査セカンド 総合研究報告書」, p32 http://wmhj2.jp/WMHJ2-2016R.pdf )。メンタルトレーナーの仕事はそんなクライエントの可能性を信じ、心理学をベースとしたアプローチ方法を検討していきます。メンタルトレーナーはクライエントにあった方法をみつけ悩みを解決していくのです。メンタルトレーナーは仕事を行うなかで、クライエントの変化を最も間近で目撃することとなります。自分の知識と技術によってクライエントがコンプレックスを克服し、自信を持つ姿に変わっていくことは、なにものにも代えがたい喜びとなります。

またメンタルトレーナーは心の健康を守る職業です。心は身体以上のケアが必要となりますが、十分な心のケアを行っていない方も多い傾向があります。身体ケアと比較すると、心のケアについては何をすればいいのかわからないという方も多く存在します。心の動きや仕組みについて理解することは様々な問題において重要であり、メンタルトレーナーに関連する知識はクライエントのケアを行うだけでなく自分自身のケアを行う場合にも役に立ちます。

メンタルトレーナーになるためには?

メンタルトレーナーになるためにはどうすれば良いのでしょうか。メンタルトレーナーには複数の関連する資格がありますが、代表的な資格として日本スポーツ心理学会認定の「スポーツメンタルトレーニング指導士」(スポーツメンタルトレーニング指導士 | 日本スポーツ心理学会 http://www.jssp.jp/03shidoshi/index.html)があります。いづれの資格も民間資格となり、現場で働くためには、資格よりも経験やスキルが重要視される傾向があります。メンタルトレーニングを行うための専門的な知識はもちろんですが、トレーニングの場で必須となるカウンセリングの仕方、分析の仕方、ケア方法などについても早い段階で身につけていきましょう。メンタルトレーナーとして活躍するための知識を独学で学んでいる人ももちろんいらっしゃいますが、心理学に関する専門的な内容になりますので、大学や専門学校の心理学科や、通信講座、専門のスクールや講座で学ぶことは効率良い手段といえるでしょう。

メンタルトレーナーの将来性

将来性
近年では、メンタルトレーニングという言葉が一般的になりつつあります。もともとメンタルトレーナーは、スポーツの分野で活用されることが多く、第一線で活躍するスポーツ選手のなかにはメンタルトレーニングを重視する選手も多く存在します。技術や体格がものをいうと考えられるスポーツの場ですが、心のパフォーマンスが試合に及ぼす影響は少なくありません。強いプレッシャーのなかで「重要な試合と考えると思うように身体が動かない」、「十分な力を発揮できない」、「練習では行うことのないミスをしてしまった」という場面をテレビで見たことのある方も多いかと思います。スポーツを行う上で今やメンタルトレーナーは欠かすことのできない存在となっています。

スポーツ選手に限らず一般の職業においてもメンタル面の強化は有効です。大切なプレゼンや商談、大勢の人の前で話すセミナーなど、プレッシャーのかかる重要なシーンにおいて、メンタルトレーナーの力を借りることは効果的です。また「環境にうまく対応できない」「過度のストレスを感じやすい」などの場合にもメンタルトレーナーの存在が有効となる場合もあり、人材のケアや福利厚生の一環としてもアピールすることが可能です。

そのほかにもトレーナーとしての特性を生かし、教育現場での活躍をアピールすることもできます。厚生労働省が平成28年に行なった国民生活基礎調査によれば、就学年齢にある12歳から19歳の若者で悩みやストレスのある人の割合は、男性で31.1%, 女性では39.9%という数字が出ています(厚生労働省(2017) 平成28年 国民生活基礎調査の概況, p21: http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/dl/16.pdf )。こうしたストレス環境にある教育の現場に、メンタルトレーニングのプロが参加することは子ども達の将来においても大きなプラスになるといえるでしょう。

メンタルトレーナーは人の心に働きかける仕事なので、今やスポーツの分野だけでなく、ビジネス、教育、芸術といった人が介在する領域であればどんな分野でも幅広く活躍する機会があるといわれています。また、新たな開拓分野として福祉の分野での活躍を目指すのはいかがでしょうか。高齢化社会が進むなかで日本では近年老人うつになる人も増加しているといわれていますが、従来の医療・介護従事者だけでは細かな問題までをサポートしきれなくなっているという現状があります。医療・介護といった分野においてもメンタルトレーナーの活躍が求められているのです。

欧米の国々と比較するとメンタルトレーナーの仕事は、日本ではまだまだ知名度も低く、決してメジャーな存在であるとはいえない状況です。とはいえ、メンタルトレーナーの仕事は今後さらに広がっていく可能性も高く、アプローチ次第で活躍できる分野を広げていくことがある仕事となりますので、一度検討してみる価値はあるでしょう。

メンタルトレーナーの仕事は、認知度の高い資格がないからこそ、その人自身の心理学的知識やカウンセリング技術、人柄などによって曖昧な形で選考されている傾向があります。ストレス社会を上手に乗り切るために、今後もますますメンタルヘルスへの理解と学術的な研究の場が必要です。苦しみを抱えた人を助けたいという思いを持った人であれば、やりがいを持って働くことができる職業でしょう。メンタルトレーナーは、人々が心も身体も健康に生きることができるようにするための欠かせない存在となるかもしれません。

佐々木幹

佐々木幹メンタルヘルスコンディショナーⓇ

投稿者プロフィール

株式会社スマイルエデュケーション3代表取締役
一般社団法人ハッピーライフカウンセリング協会代表理事

大手民間スクールで約30年間スクール経営に携わり、販売マーケティングを皮切りに、商品開発室、教務室、学務室、通信教育センターの各部門責任者を歴任

現在は、自身が企画したメンタルヘルスコンディショニング通信講座の資格(メンタルヘルスコンディショナー)を取得し、「Live」「Love」「Smile」をかけ合わせた造語『LiLoveS』をコンセプトとしたハッピーライフカウンセリング協会と、学ぶすべての方の笑顔を目指すSmileCom(スマイルコム)のスクール運営を行う一方で、当サイト(メンタルヘルス情報サイト)の記事執筆を手掛けている。

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https://smile-learn.com/product/

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