メンヘラってなに?

近年メンヘラという言葉をよく耳にするようになりました。メンヘラという言葉は聞いたことはあっても、実際にメンヘラってどういう人間のことを指すのかわからないという方もいらっしゃるかもしれません。また、なかにはメンヘラという言葉を聞くと、面倒・扱いにくい・かまってちゃんなどのイメージを持つ方も少なくないでしょう。よく聞くメンヘラという言葉、いったいメンヘラとはどんな意味なのか、症状や特徴に加え対処方法をご紹介したいと思います。精神疾患と関連して正しい知識を身に付けたい方はぜひ参考にしていただければと思います。

メンヘラとは? メンヘラの行動について メンヘラの原因とは メンヘラの対処法 まとめ

メンヘラとは?

でははじめに、メンヘラとはどんな意味なのかお話しします。

「メンヘラ」といった言葉は古くからある言葉ではなく、インターネットスラング(ネット上で使用される言葉)から誕生した言葉です。その語源は、心の健康という意味のメンタルヘルスを略して「メンヘル」という造語を生みだし、その言葉に「〜する人」という意味を付け加えて生まれたのがメンヘラという言葉です。こうしてネット上で誕生したメンヘラという言葉は、徐々に世間に広まっていきました。ここで注意していただきたいのが、メンヘラという言葉にはあくまでネット造語であり、明確な定義付けがされていない点です。学術的な定義や研究をされていない言葉ですので「精神障害」などの病気と考えるのは正しいとは言えません。

メンヘラという言葉の意味としてよく言われているのが、「自傷行為を行う」・「感情の浮き沈みが激しい」・「依存が激しい」などの症状です。よく似た症状というと精神性疾患であるパーソナリティ障害の1つ「境界線パーソナリティ障害」(※)に近いものであるといえるかもしれません。とはいえあくまで、造語として、比較的ライトに使われるワードとなりますので、一概に精神疾患と捉えるのではなく「精神が不健康な人」・「心の健康に問題を抱えている人」と捉えるとよいでしょう。
※参考情報:NHKハートネット「生きるのがつらい…」境界性パーソナリティ障害とは? 

メンヘラの定義についてお話ししましたが、続いてメンヘラの具体的な行動にはどのようなものが挙げられるのかを考えていきましょう。具体的な行動を考えていくことでメンヘラという言葉のイメージがより鮮明なものになるかもしれません。


メンヘラの行動について

メンヘラという言葉で示される人々には様々な特徴的行動があります。それぞれの症状について、よく似ているといわれる精神性疾患、境界線パーソナリティ障害の患者の行動と比較しながら紹介したいと思います。

自傷行為:リストカットや自分自身の体を傷つける行動です。自傷行為を行う理由は様々です。周囲の人へのアピールを行うためという目的もありますが、自分を傷つけることによって辛い感情を紛らわし、解消するということもあるようです。自傷行為を行うものの本当に死ぬことを目的としていないケースも多いようです。とはいえ、頻度が上がっていくこと、エスカレートすることで実際に命を落とすケースも少なくありません。また自傷行為に振り回される周りの人々にストレスは大きなものです。

寂しがり:誰かと繋がりがないと不安になるということも、メンヘラの代表的な特徴といってもよいでしょう。メンヘラ同様、よく耳にする「かまってちゃん」という言葉があります。寂しい感情が原因で、とにかく誰かに構って欲しいという感情が抑えられなくなり、ネット上に頻繁な投稿を行ったり、事実と異なることを伝え心配させたりといった行動を行うこともメンヘラの特徴といえるでしょう。またメンヘラとよばれる人の中には自分に構ってくれる人を特に信頼する傾向があります。

依存:メンヘラの症状の一つには依存があります。恋愛関係に限らず友人関係でもその傾向は顕著にあらわれます。相手に過度に依存するあまり、思うように相手がこたえてくれない場合には嫉妬や束縛といった感情を爆発させてしまう傾向があります。自分を大事にしてくれる相手を試すような行為を繰り返してしまうのがメンヘラの特徴の一つです。

ヒステリック:感情の起伏が激しいのもメンヘラの症状です。不安や怒りなど突然感情を激しく表に出すことがあります。メンヘラの方の中には一見穏やかなで社交的な印象を与える人も多く、通常では考えられないタイミングや大勢の人が集まる空間や公共の場でそのような行動をとります。始めてこのようなシーンに出くわす場合には大きな衝撃を受けることでしょう。

虚言:相手によく見られたい、相手の関心を引きたい、注目を浴びたいという過度な欲求が強いのもメンヘラの特徴です。そのためには手段を選びません。虚言や虚偽に対してのハードルが低い傾向があります。

ネガティブな発言:メンヘラの人の思考は基本的にネガティブであることがほとんどです。小さな出来事に対しても、落ち込むと同時に、より悪い方向、悪い方向へ考えてしまいます。負のループに陥るといってもよいでしょう。このネガティブなループは、ヒステリックや自傷行為などに繋がっていくことも少なくありません。

メンヘラの代表的な行動をご紹介しましたが、境界線パーソナリティ障害の症状にも自傷行為・衝動的行動・見捨てられ不安など多く共通する面があります。特に見捨てられ不安は、メンヘラの特徴の中でも行動に影響する大きな特徴でもあり、メンヘラになってしまう原因でもあると考えられます。

メンヘラの原因とは

どうしてメンヘラと言われる行動をとってしまうのか、その原因を考えることはメンヘラに悩む人、メンヘラの人に振り回されていると感じる人、双方にとって有効です。まず、メンヘラとなる心の状態を考えていきましょう。メンヘラは心が不健康な状態です。この不安定な状態に陥ったのは突然であるとは考えにくいでしょう。つまり今まで何かしらの心の傷を負ったことが引き金となり、メンヘラという症状にいたっているのではないかと推測されます。メンヘラとなる背景は様々です。いじめやネグレクト、虐待などが挙げられるかもしれません。その他、人間関係がうまくいかず、自分の価値を認められない辛い体験をしたという場合もあるでしょう。大小さまざまな背景があることがありますが、本人にとってはとても大きく大変な体験であったことは間違いありません。またメンヘラとなる原因が1つでないこともあります。このような体験からメンヘラの特徴である「見捨てられ不安」や「他人から拒否されることに敏感」になってしまうことが多いようです。「ネガティブな思考」もこのような経験から繋がっているといってもよいでしょう。

このように、もし自分にメンヘラに当てはまる行動をしている場合、また周囲の人でメンヘラの疑いがある場合どのような対策を行い、どのように克服していけばよいのでしょうか?

メンヘラの対処法

メンヘラを治したいという方や、周囲の方の行動はどのような対処を行えばよいのか、オススメの方法をご紹介します。

規則正しい生活を心がける
深夜まで起きていたり、偏った食事をしたりといった生活を続けることは、精神状態を不安定にします。それに伴いメンヘラ気質を悪化させてしまう傾向があります。規則正しい生活を心がけることで、思考の傾向が大きく改善されることも少なくありません。いきなり生活を変えるのは難しいと思いますし、こちらの気持ちも知らないくせにと叱られるかもわかりませんが、焦らず、徐々に改善できるものから、少しだけ(たとえば、「毎朝1分間太陽の光を浴びる」等)でも良いので、取り組んでみてください。

病院やかかりつけ医を頼る
心の不健康は自力で治せる場合もありますが、専門家に頼ることが有効なケースも少なくありません。中には受診により飛躍的に回復する場合もあります。受診後大きな原因が起こらないこともありますが、そのような診断を受けることは安心材料にもなります。また改善には医師との相性も大きく影響してきますので、万が一、心ない専門家の言葉にさらに大きなトラウマを受ける可能性もゼロではありません。周囲に評判を聞く、ネット等を利用して下調べをするなど準備を欠かさず行ってみるべきでしょう。

適度な運動を行う
適度な運動やストレッチはメンタルヘルス不調を解消する効果があるといわれています。運動後、「思考が整理され、スッキリとした」感覚を味わったことがある方は少なくないと思います。運動するのもつらいという方にはお勧めしませんが、1日に2・3分でも良いので、身体を動かすことが苦痛でない方は、ぜひ習慣化して欲しいと思います。当サイトでおススメしているメンタルヘルスコンディショニング講座の教材には、朝用・昼用・夜用の1エクササイズにつき2分程度のストレッチDVDと同じく朝・昼・夜に適した1ポーズ2分程度のヨガDVDがセットされています。たとえ2分間でも毎日身体を動かすのは、メンタルヘルス不調を解消するのにとても有効です。カラダの健康はもちろんですが、ココロの健康にも本当に役立ちます。身近な運動と思考の関係を知ることはメンヘラを始めとしたメンタルヘルスの管理にとても有効だと思います。

まとめ

メンヘラという言葉の本来の意味を正しく理解している人はそう多くないのが現実です。造語として生まれたこともあり、明確な定義がないのも正しく理解されない原因の1つです。そういった状況もあり、メンヘラという言葉は比較的ライトに使われ、メンタル不調の改善を妨げている側面があるのかもわかりません。正しい言葉を理解すること、正しい知識を持つことはストレス社会と呼ばれる現在を生きる上で必須となる、自衛手段であるといっても過言ではないと思います。

佐々木幹

佐々木幹メンタルヘルスコンディショナーⓇ

投稿者プロフィール

株式会社スマイルエデュケーション3代表取締役
一般社団法人ハッピーライフカウンセリング協会代表理事

大手民間スクールで約30年間スクール経営に携わり、販売マーケティングを皮切りに、商品開発室、教務室、学務室、通信教育センターの各部門責任者を歴任

現在は、自身が企画したメンタルヘルスコンディショニング通信講座の資格(メンタルヘルスコンディショナー)を取得し、「Live」「Love」「Smile」をかけ合わせた造語『LiLoveS』をコンセプトとしたハッピーライフカウンセリング協会と、学ぶすべての方の笑顔を目指すSmileCom(スマイルコム)のスクール運営を行う一方で、当サイト(メンタルヘルス情報サイト)の記事執筆を手掛けている。

メンタルヘルスコンディショニング講座はコチラ
https://smile-learn.com/product/

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コメント

    • しゅうた
    • 2019年 3月 20日

    付き合う女の子をみんなメンヘラにするメンヘラ製造機だと友人に言われて、そもそもメンヘラの定義とかなんだよと思って検索かけたのですが、由来とか治し方とかも知れて勉強になりました。

    • 佐々木幹
      • 佐々木幹
      • 2019年 5月 23日

      しゅうたさん

      投稿ありがとうございます。
      返信が遅くなり失礼しました。
      ところでメンヘラ製造機と言われていらっしゃるとは、大変なモテ方ですね。少し羨ましいです。

      メンヘラについてですが、メンヘラの行動は、気にもならないレベルから重度なものまで大変幅広いと思います。
      少しでも多くの人が、メンヘラ(できれば、境界線パーソナリティ障害)の事を知っているだけで、救われる人がたくさん出ると思っています。

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