引きこもりは対外的な関係がなくなり、自分だけの世界で時間を過ごしてしまう場合に見られる兆候の一つです。引きこもりの状態をそのまま放置してしまうと、状況は悪化の一途をたどり本人も精神的なプレッシャーを感じる結果になりやすいです。引きこもりには年齢関係なく、ある日突然引きこもりが始まったりもします。引きこもりは大きな社会問題としても取り上げられることが多く、「引きこもり」という名称を聞いたことがある方も多いでしょう。今回は「引きこもり」について紹介していきます。

引きこもりの精神的な負担

引きこもりは、一般的に対外的な直接的な関係を絶ち、自宅や部屋などに閉じこもり、ほとんど人と接する機会がない状態を表すときにつかわれます。また引きこもりは、うつ病やアルコール依存症などの原因になりやすく、肉体的な病気はもちろんのこと、精神的な病気を発症しやすいため、家族や友人、地域社会などのコミュニティでのケアが欠かせないともいわれます。しかし、インターネットの発達や、核家族化、地域コミュニティが都市部で急速に失われつつある現代において、家族や地域社会などのコミュニティでのケアが難しくなっているともいわれています。

実際、引きこもりとなってしまった方は、家族や友人などに引け目があるために、なかなか周囲に対して自分の状況を打ち明けることができず、状況を悪化させてしまっていることも珍しくありません。一度、引きこもりの状況に陥ってしまうと、そのような悪循環に陥りやすく、自らの力だけでは抜け出すことができないケースも少なくありません。また何をしてもこの状況は良くならない、周囲は自分に味方をしてくれない、精神的な負担は決して軽減できない、などストレスを感じる要因が増えてしまえば、それが原因で追い詰められる結果になってしまう引きこもりの人も多いと予想されています。

ストレスを感じる要因が増えれば、よりいっそう自らが安心できる場所である「引きこもりの世界」に留まってしまう結果になりやすいです。一度、そのループに陥ってしまうと、そこから抜け出すことが出来ず、精神的なストレスを大いに感じながら日々の生活を過ごしているという方が少なくありません。また実家などで引きこもりをしている場合、家族が生活費や住居などの支援をしているため、自ら当面の生活での各種費用の負担を捻出しなくてもよいという逃げ道がある面があります。そうなると、当然ながら自ら積極的に行動を起こそうとせず、その生活に甘んじてしまい、結果的に引きこもりに陥っているケースがあります。そのため一度引きこもりに陥ると、その状況から脱却できずにさらに状況が悪化してしまうことは決して珍しいことではないのです。

生活保護の引きこもり

うつ病などの精神的な症状を抱えている人が生活保護を受けることになり、その後引きこもりになるケースも少なくないようです。そのような形で引きこもりになってしまった人は、生活にストレスを感じてしまい気晴らしをするためにお酒やギャンブルなどにはしってしまう人も中にはいるようです。その結果、引きこもりに加えてアルコール依存症やギャンブル依存症になってしまう人も少なくないようです。

またうつ病でなくても生活保護を受けている状態で、自宅で過ごしていることが多い方は、結果的に引きこもりになってしまったという人もいるようです。外出する理由がない、体外的なコミュニティを作ることが苦手と感じてしまうことから、自分だけの世界にこもるようになると、結果的に引きこもりになってしまうことになります。本人も決してその状況に満足しているわけではありませんが、何か積極的に行動する意思が欠けてしまっていると、引きこもりの状態のままの毎日が続いてしまうようです。

このような現状から引きこもりを解消する方法として、政府は就労移行支援事業を立ち上げ、生活保護や障害のある方のための就職のための支援事業を行っています。ただし支援事業を利用するかは障害者手帳のある方本人の意思によるところが大きく、最終的には自らの意思で現在の状況を脱却させるために努力するかどうかにかかっているようです。克服する意識を持てるかどうかは本人次第ですが、家族や就労移行支援の職員、地域などの多くの援助があることによって自ら病気の克服や新しい職場で働くことへと繋がる一歩であるともいえるでしょう。

また生活保護の引きこもりの方は、経済的な自由がないため生活保護費の支給日までに手持ちの現金がなくなると、自宅で最低限の食事だけで過ごさなければならないという状況に追い詰められてしまっているケースがあります。生活保護費では支給日にまとまって現金が入るため、数日で使ってしまい月末近くになると、現金不足を理由に大半の時間を家で過ごし、引きこもりってしまうといったパターンが身についてしまうということもあるようです。本人も早くこの状況を解消しようと思いつつも、ストレスのために現金が入るたびに散在してしまい、毎月同じようなパターンに陥るというケースもあるようです。

若者の引きこもり

マスメディアなどに取り上げられるようになった若者の引きこもりは、社会的にも問題視され、さまざまな団体で引きこもり解消のための支援がおこなわれています。しかし、若者の引きこもりの理由は決して単純ではないといわれており、家族の理由や社会で失敗、挫折したトラウマ、本人の適正などの理由で、外界とのかかわりを一方的に絶ってしまっているケースが珍しくありません。一度、引きこもりの状態になってしまうと、その状態から抜け出すことはとても困難で、過剰なストレスを感じてしまい、自ら余計なプレッシャーを与えてしまっていることがあります。

若者の引きこもりの場合、自宅でパソコンや携帯電話と向き合い、ゲームやSNSなどの仮想世界で自らのアイデンティティーを保とうとするケースが多くみられるようです。一度現実から離れてしまい仮想世界に入り込んでしまうと、現実社会でコミュニケーションを取ることに恐怖を感じてしまい、現実社会においてコミュニケーションをとること自体が難しくなってしまう人も多いようです。

また本人にある程度の経済的な余裕がある場合や、周囲の家族が援助をしてくれる場合には、早急に引きこもりを解消しなくても良いという心の余裕がその状況をさらに長引かせ、さらに現実社会とのつながりを絶ってしまっていることがあります。実際に若い方のほうが引きこもりからの立ち直りも早いのですが、一度負の連鎖に陥ってしまうと、大人に比べて若い人のほうが社会と繋がっていた時間が短いので急速に自分の世界から抜け出せなくなるケースも多いようです。

最終的には家族や友人、地域社会が助けへの一歩

引きこもりは、生活保護や若年者の社会での挫折などが原因によって引き起こされることが珍しいことではありませんが、解消のためには家族や友人、さらに社会支援制度や地域社会が助けへの第一歩となります。また本人自身も立ち直り、社会とのつながりを持ちたいと思わなければ、解消のための近道とはなりません。

一度、引きこもりの状態に陥ってしまうと、本人も精神的に負担を感じてしまい、周囲に相談できず、その状況が続いて抜け出せなくなるということがあります。現在、日本ではうつ病などの障害のある方が社会に復帰できるようにA型、B型などと称して障害や仕事の希望する状況に応じた就労移行支援事業を全国で展開しています。何も仕事をしていない方でも、自分の適性に合わせた仕事を選び、就労移行支援の支援員の援助を受けて、社会とのつながりや仕事をするための生活リズム、面接や履歴書作成など、基本的な仕事の援助を受けることができます。引きこもりを解消するための第一歩や家族や友人、地域コミュニティとのつながりを持ち、生活習慣を改善することからはじめることでしょう。

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