不必要なモノにあなたの人生を邪魔されないために

ハッピーに過ごすシンプルライフ!とかミニマリストになって豊かな生活を!などのような文章が目に留まったり、話を聞いたりすることが多くなっています。本当に大切なものは何か?と考えたり、身の回りをきちんと整理することは、運気の向上につながり、心の安定や豊かさにも通じているようです。あなたも身の回りを今一度見回してみて、雑多なモノに人生の豊かさを邪魔されているようなことはないのか?ということを点検してみてはいかがでしょうか?

家は限られた空間 モノの整理は気持ちを動かす

家は限られた空間

散らかったものを整理したり、モノを処分したりすると、風通しが良くなって気持ちが明るくなりますよね。それほど、部屋の状態というのは心の状態を左右します。本屋さんに行けば収納本や断捨離に関する本がたくさん並べられていて、それが売れ続けているのは、やはり物の多さに悩んでいる人が多いせいなのでしょう。昔の日本では卓袱台・茶箪笥・お茶碗・お布団くらいしかなかった為に必然的にすっきりと片付いていた住まいが、物質的に豊かな生活を送れるこの時代には、企業も用途別やシーンごとに様々な商品を開発し、それを宣伝します(多種多様な電化製品・食器類・洋服・レジャー用品・用途別洗剤に清掃用具など)。そして私たちは自宅が限られた空間であることを忘れ、つい購入してしまうので「家の中はモノで溢れている。」このような状況は多くの人に当てはまるのではないでしょうか。

自宅を心から寛げる空間にするためには、モノを管理できる範囲まで絞り込み、ストレスなく動けるスペースを確保すること。そうすれば、片づけ(整理)は自然と簡単になります。
そこで、家の中でもモノが多くなりがちなキッチンとクローゼットを例にとって考え方をまとめてみました。

キッチン編


1つの用途しか使えない調理器具や食器はなるべく購入しない。
炊飯器は置かずに鍋でご飯を炊いてみる、コーヒー、紅茶兼用のフレンチプレスを購入しどちらでも使えるデザインのカップを揃える。フライパン・鍋はサイズ違いの3種類までにするなど。そして、めったに使わない調味料やスパイスを家に置かないために、家ではエスニック料理は作らない(食べたくなったら外食したりデリバリーを頼む)などの割り切りも必要かもしれません。

クローゼット編

まずは、よく着ている体に合った服以外は思い切って処分する。(状態の良いものは、フリマアプリを利用したり、それも面倒な人は古着屋に持ち込むなどの方法を検討)購入前に雑誌やWEBなどで自分に合いそうなものをよく研究する・今ある洋服をスマホのカメラで撮影し購入時の参考にするなど・・・要は自分が購入するものについてよく考えることが必要なのです。考えることが面倒な人は、洋服のレンタルサイト(自分に合う服をスタイリストがコーディネートし、定期的に自宅などに配達してくれるサービス)などを利用してみるのもいいかもしれません。

モノの整理は気持ちを動かす

臨床心理学的に考えると、「モノを整理すること」は外的ストレスの原因を取り除くことにもつながるので、部屋を明るくしたり、ホコリや臭いを取り除いたりと環境を変えるだけで、ストレッサーの1部を解消することにもつながっています。
※外部から加わる要求(刺激)のことを「ストレッサー(stressor)」と呼びますが、これは大きく身体的ストレス(カラダに加わるストレス)と精神的ストレス(ココロに加わるストレス)に分けられます。さらに身体的ストレスは外的ストレスと内的ストレスに分類されます。

メンタルヘルスコンディショニング講座:メインテキスト2<2章>:ストレスと向き合う

何か大きなストレスにさらされた時に、思い切って引っ越したり部屋の模様替えをして強制的に住環境を変えたことが、その後の生き方や考え方まで変えていた。ということはよくあることです。ただ、ふだんの生活でも片づけたり処分することによって気持ちが整理され、自分がどのような暮らしをしたいのか、何を大切にしたいのか、どのような人生を送りたいのかということを常に意識するようになるでしょう。大切なことは片づけることが目的ではなく、片づけることはその人の生き方にも影響を与えているということなのです。部屋が散らかっている人は心に余裕がなく、物事を後回しにする傾向がありますが、必要なモノ・必要でないモノを取捨選択することによって自分で決めて選んでいるという実感が得られ、必要のないものに惑わされなくなるのです。

お家はもちろん職場なども、モノを整理し処分することが健康な心を保つための助けとなるかもしれません。ぜひお試しください。

記事 メンタルヘルスコンディショニング講座 講師・佐々木幹

佐々木幹

佐々木幹メンタルヘルスコンディショナーⓇ

投稿者プロフィール

株式会社スマイルエデュケーション3代表取締役

大手民間スクールで約30年間スクール経営に携わり、販売マーケティングを皮切りに、商品開発室、教務室、学務室、通信教育センターの各部門責任者を歴任

現在は、自身が企画したメンタルヘルスコンディショニング通信講座の資格(メンタルヘルスコンディショナー)を取得し、「Live」「Love」「Smile」をかけ合わせた造語『LiLoveS』をコンセプトとしたハッピーライフカウンセリング協会と、学ぶすべての方の笑顔を目指すSmileCom(スマイルコム)のスクール運営を行う一方で、当サイト(メンタルヘルス情報サイト)の記事執筆を手掛けている。

メンタルヘルスコンディショニング講座はコチラ
https://smile-learn.com/product/

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

    • たかひろ
    • 2019年 4月 04日

    家がとにかく散らかっていて片付けられないけど、家の中の状態が心の状態を左右するということで
    片付けなくてはいけないなと強く感じました…。服が多いのでまずは服の整理から始めようと思います。

    • 佐々木幹
      • 佐々木幹
      • 2019年 6月 16日

      たかひろさん

      投稿ありがとうございます。
      私は片づけるときはものすごくマメに片づけするのですが、(「ふだんの片づけが大切」などと書いておきながら)実は日常の片づけは苦手です。< (_ _)>

      うろ覚えですが、スポーツ選手や棋士など勝負の世界に生きる人と交流が多い、20年間無敗の雀士『桜井章一』さんがその著作の中で、「片づける感覚が勝負強さを生む」「モノを片づけることができないような奴が勝負に勝てるわけがない。相手に簡単に片づけられる。」のようなことを論じていました。「片づける」⇒「済ます」⇒「澄ます」みたいな感じでしょうか。
      普段の片づけを心がけ日々過ごしましょう(自戒)。

    • ジャスミン
    • 2019年 7月 03日

    最近断捨離した友人が、家の中が綺麗になったからストレスも減った気がする!といっていて、今断捨離が気になっています。
    でもわたしはこれいつか使えるかも捨てるのはもったいないみたいな考えで、お店の紙袋や箱などもとっておいてしまうタイプだし、太って着れなくなった服も痩せたらまた着れるかも!と思ってしまいます、、、
    断捨離しようと思ってももったいなさが勝ってしまい、結局しまってあったものを引っ張り出してさらに散らかすみたいな感じになってしまうこともあり、こんなこと聞くことじゃないかもしれませんが、意識を変える良い方法はありませんか、、、?

    • 佐々木幹
      • 佐々木幹
      • 2019年 7月 03日

      ジャスミンさん

      投稿ありがとうございます。
      ジャスミンさん、「家の中が綺麗になったからストレスも減った」は私もよく耳にします。きれいな箱などをとっておいてしまうのも、ものすごくよくわかります。

      意識を変える方法は、人それぞれだと思うのですが、「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたこともある近藤麻理さんが、「ときめく」かどうかで断捨離しましょう!といっていたのを覚えています。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

メンタルヘルス記事一覧

おすすめ記事

  1. 不規則な生活
    健康なメンタルヘルスを維持するには「不規則な生活を改善し、規則正しい生活を守ることが大切である」とい…
  2. うつ病は、自分では気づかないうちになっていることも多い病気の一つです。自分から病気の経験を口にする人…
  3. メンタルヘルス
    メンタルヘルスに関する資格は「臨床心理士」や「学校心理士」、「臨床発達心理士」、「産業カウンセラー」…
  4. ストレッチ
    セルフコンディショニングという言葉を聞いたことはありますか? selfとconditioningを…
  5. メンタルカウンセラー
    メンタルケアカウンセラーの職業とは? メンタルヘルスやストレス、心の病といった言葉をよく耳にするこ…
  6. 臨床心理
    心理学は心の動きを学ぶ学問であり、「悩み解決の糸口を見つけたい」や「自分の心の仕組みを知りたい」、「…
  7. ADHDとは、発達障害の一つで注意欠陥多動性障害という意味の英語の頭文字(Attention Def…
ページ上部へ戻る