人間が古代の時代、いやもしかしたらその前の時代からずっと「心とは何か?」と考えて、問いを求めてきたのだと思います。

歴史の中でたぶん、現代の時代まで影響を与えている古代のギリシャ哲学でも多くの偉大な哲学者たちも答えを求めて、思考錯誤していました。

ギリシャ哲学と言えば、現代にまで哲学や化学など広い分野で影響を及ぼしています。現代の心理学にまで影響を及ぼしているのです!すごい事だと思いませんか?

「心とは何か」という考え

さて、ギリシャ哲学でもこの「心とは何か?」と言う考えに対して答えを見出した有名な哲学者はプラトンとアリストテレスです。

プラトンは人間の心を霊魂と身体の二つに分けて考えました。人間の心である魂は理性的な魂と名誉や欲望を求める魂、肉体快楽を求める魂の三つの部分から成り立っていて、理性は頭にあると考えたのです。

そして名誉や栄誉を求める心は胸、つまり心臓に宿っていて、肉体的欲望は腹部にありそれを理性が他の二つの魂をコントロールすると考えていました。これを哲学専門用語では「魂の三分説」と呼んでいます。

アリストテレスはこれに対して、「こころ」と心臓の働きであると考えていた。目で見て、耳で聞いてとらえられた知識や情報は心臓に導かれて「こころ」を作るのだそうです。

つまり目、耳やその他の体で感じた、感覚としてとらえた事は最終的には理性によって思考され、判断されると考えたのです。

アリストテレスは自分の著書「霊魂論」で感覚、記憶と想起、睡眠や覚醒について論じています。これは現代の心理学にも通じるテーマで、古代のギリシャ人哲学がどれほど鋭い感性をもって自分の周りや自分を、自分の内部を観察していたかわかりますね。

ギリシャ哲学の後はキリスト教が広まった事により、衰退してしまい、しばらく人間から見た哲学よりも、すべての学問は宗教、神学論に結び付けられて考えられるようになりました。ただし13世紀にはいるとトマス・アクイヌスなどによってスコラ・哲学がうまれて、15世紀になるとまたギリシャ哲学が再発見されて、ルネサンスなどには盛んに取り上げられるようになりました。

この時代に登場したゴクレニウスというドイツ人の哲学者が初めて「心理学」という言葉を使ったのです。ラテン語の「psyche」「ココロ」と言う意味と言う言葉と「logos」「理論」と言う言葉を合わせて作った言葉で「psychology」「心理学」が生まれたのです。

1590年にドイツのマーブルグで「人間心理学的心理学」と言うタイトルで発表したのが始まりだとされています。

ただしゴクレニウス、ドイツ語名はゲッケル、は心理学と言ってもキリスト教哲学、つまりスコラ学に基づいた心理学でした。人間の「心」にフォーカスを置いた研究がされるのはこれからまだまだ少し待たなくてはなりません。

現代心理学の基礎を築いたのはドイツ人のウントとされています。
ドイツのライプチヒ大学で教えていたウントは初めて心理学実験室を作りました。これが現代心理学の始まりとされています。

ウントは生理学的手法を用いて実験心理学を解き、生理学的手法による一定の条件の元で実験を行いました。彼が科学的な実験的心理学を創設したのです。

ウントが成し遂げた功績としては哲学講座から心理学を独立させて体系化して、哲学部に実験心理学のための心理学教室を開設した事。そして「民族心理学」を体系化した事。この民族哲学とは諸民族の精神的所産としての言語、芸術、神話、宗教、社会制度、法律、文化、歴史を対象として研究する学問分野です。

ウントは心理学の研究対象を人間の「意識」に求めました。つまり個人が実際に経験する意識経験を重視して、そして直接経験を知るための方法として内観法を用いたのです。

そこで重視されたのが一定の条件の元で実施される試み(生理学的手法)であったわけです。内観法とは研究対象者に刺激を与えて、そこでどのような意識経験をしているか、単に刺激に対する反応だけでなく、こころで生じる様々な心の動き、つまり意識の過程、などを詳細に観察して報告させる手法なのです。

ウントの創設した心理学は「実験心理学」と呼ばれています。

内観法によって分析される心理学は外的な刺激に統制されやすい感覚、知覚、感情などに限定され、対象とする範囲も非常に狭かった上に、記憶や思考などのような「高次精神過程」は感情の活動をともなって意識的に心理的要素が結合することにより成立する事により成立すると考えられていました。

ウントの心理学はこの構成主義的な面と最小単位である様々な感覚、感情を表情や情緒へとそれぞれ全体へまとめる統覚の考え方がありましたが、主に構成主義的な面に対する批判が、精神分析学、ゲシュタルト心理学、機能心理学などの各学派から行われて展開されるようになりました。

精神分離額を設立したフロイトは内観法による意識の研究を行ったウントの構成主義的な面に対して、「意識化されていない無意識の研究」を精神分析学で行いました。

ゲシュタルト心理学を設立したウェルトハイマーは「心の要素を分析した」構成主義的な面に対して「要素よりも全体が大事であると」ゲシュタルト心理学で主張しました。

機能心理学を設立したジェームズは「意識の構成要素を重視する」構成主義的な面に対して「意識の機能を重視」する機能心理学で主張しました。

フロイトと聞けば多くの人は、名前くらいは知っていると思います。このフロイトは精神分析学、「深層心理学」を設立した人です。無意識がココロの研究のためにはだ時と考えました。普段は押し殺されている意識化されていない無意識の領域を研究するのが重要と考えたのです。

人間の行動の背後には必ず心理的な裏付けがあり、その裏付けのほとんどが無意識にあると考えたのです。

フロイトの研究成果で有名なのが「夢判断」です。私たちが眠っている間に見る夢は無意識から生み出されているので、無意識を知る手段として夢を分析する事をしたのです。

しかしフロイトの理論には性的要素が偏重して内在することや、理論や背景に生物学主義的な要素が強い事などから批判される事が多く、彼の多くの有名なで弟子たちが少なからず独立をして、離反してしまいました。

結果として多くの深層心理学に関して潮流が生まれ、多くの研究者が生まれる結果になりました。

フロイトから分かれていった有名な人たちは分析心理学のユング、個人心理学のアドラー、自我心理学のフロイトなどです。

最近の日本ではアドラーの心理学が広く多くの人に読まれて、知られるようになりました。アドラーの本も多くの人に読まれて、ベストセラーになりました。

アドラーの個人心理学は人間が主体的に決定しうる存在であることを強調しました。

アドラーの心理学は今の日本人にとってとても助けになっていると思いますし、とてもいい影響を与えたのではないかと思います・

個人的には無意識に(もちろん無意識も大事だと思います)ウェイトをおいて、すべてに性的な原因を探し求めるフロイトよりもアドラーの心理学の方がとてもしっくりきますし、心理学が「日常の自分の行動の助けとなる」感じがします。

アドラーの本をまだ深く読んだ事はありませんが、アドラーが私たちに問う「心とは何か?」は自分たちの行動を自分たちで責任をもって、考える事を教えてくれているような気がします。

一時期流行ったアダルトチルドレン(もちろんないとはいいませんが)、40歳になっても50歳になっても自分の行動を親のせいにするのは「こころはなにか?」という問いを重ねると「親の影響からぬけきれない大人になった自分の心」という感じがします。

しかしアドラーの「心とは何か?」という問い、「自分の心は自分の責任」「心は自分が考えて決める場所。」という答えが出そうな気がしました。

記事 メンタルヘルスコンディショナー・クラウディア マーツ

クラウディア マーツ

クラウディア マーツメンタルヘルスコンディショナー・整体師・通訳・翻訳者

投稿者プロフィール

1971年1月22日 東京生まれ、ドイツ人の父親と日本人の母親を持つ日本生まれ、日本育ちの「和独」なドイツ人です。

東京にあるドイツ学園に通った後、高校はドイツの高校に通いました。
宿泊施設などで働いた後1994年より神奈川県逗子市で母親とともに整体院を経営しながら、地元の患者様の心と体を元気にする事を大事に、がんばっております。

現在では整体師と通訳、翻訳者の二足わらじで日々人を元気にする事、日本とドイツの間の架け橋になる事が自分のミッションである事を信じてがんばっています!

あ、もちろん休息、食事、運動、睡眠。このワークライフバランスを大事にしながらがんばっています!

心と体の元気のためにはカラダのケアだけでなく、心のケアも大事だと信じています。そのため、2019年7月からメンタルヘルスコンディショニング講座を受け、メンタルヘルスの大事さへの学びを深めさせていただきました。

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